認定駐車場のメリットは、工期の短縮や建築費用の節約、スペースの有効活用や外観の向上などがあります。立体駐車場は建築物なので、認定されていないものを建造する場合には防災能力が求められます。これに対応しようとすると、防火扉や区画を用意しなければならず、素材も耐久性が必要なので高くなり、防火被膜も使うことになるので外観が悪くなるなど、不都合が多いです。災害の際の延焼を防ぐため、同じ敷地内の隣接建造物から一定の距離を空けるように規定されているのでスペースも無駄になります。
認定駐車場は厳しい基準をクリアしているので防災能力の高さが保証されており、設備を簡易化することが認められているのが特徴です。承認されるまでの時間はかかりますが、工事の開始後は短期間で建造できるようになるので費用を抑えることができます。防火被膜も不要になるので外観を損なうこともありません。隣接建造物との距離も短くできるので、狭い土地でも有効な活用が可能です。
導入するのが難しそうな印象がありますが、認定駐車場はメーカーが用意しているので、環境に合った製品を選ぶだけで済みます。希望する構造によっては、元々用意されている駐車場では対応できない場合もありますが、個別認定という制度を適用できます。これもメーカー側が行ってくれるので、利用者の方で複雑な手続きを行う必要はありません。導入するメリットが大きい制度であるため、利用を検討してみると良いでしょう。